住宅ローンの審査、ちゃんと通るか不安になりますよね。僕は金融機関で7年ほど働いていて、営業店で住宅ローンの審査・相談に何度も立ち会ってきました。窓口に立っていると「この人はスムーズに通りそうだな」「これはちょっと厳しいかもな」というのが、慣れてくると何となく見えてくるんですよね。今日は、その中で感じた「審査に落ちやすい人の特徴」と、その対策について、できるだけリアルな目線で書いていきます。

住宅ローン審査の大まかな流れ

住宅ローンの審査は、大きく分けて「事前審査(仮審査)」と「本審査」の2段階があります。事前審査は物件が決まった段階で、年収や勤務先、他の借入状況などの申告内容をもとに、数日程度で結果が出ることが多いです。本審査は正式な売買契約後に行われ、源泉徴収票や住民票、物件の詳しい資料などを提出したうえで、より詳細な審査が行われます。事前審査を通っていても、本審査で状況が変わっていたり(転職した、他の借入が増えたなど)すると、本審査で落ちてしまうケースもあるので油断は禁物です。

住宅ローン審査で見られているポイント

審査では、年収そのものよりも「年収に対してどれくらい借りようとしているか(返済比率)」「他にどれだけ借入があるか」のバランスを見られることが多いです。一般的に、年間の返済額が年収の30〜35%程度を超えてくると、審査上厳しく見られる傾向があります。あとは勤続年数、雇用形態(正社員かどうか)、健康状態(団体信用生命保険に加入できるか)なども重要な要素になります。

審査に落ちやすい人の特徴

1. 他社借入が多い、または返済が遅れがち

カードローンやリボ払いの残高が多いと、それだけで「返済能力に余裕がない」と判断されやすくなります。特に信用情報に延滞履歴(いわゆる「異動情報」)があると、金額の大小に関わらず、かなり厳しく見られます。携帯電話本体の分割払いの支払い遅れも信用情報に記録されるので、意外と見落とされがちなポイントです。

2. 年収に対して借入希望額が大きすぎる

「年収の何倍まで借りられるか」という基準は金融機関ごとに違いますが、目安としては年収の6〜7倍程度までとされることが多いです。この基準を大きく超える金額で申し込むと、否決や減額の対象になりやすくなります。

3. 勤続年数が短い、雇用形態が不安定

転職直後や、勤続1年未満のタイミングでの申し込みは、収入の安定性という観点で不利になりやすいです。特に転職と同時に大きな借入をしようとするケースは、慎重に見られる傾向があります。逆に、同業種へのキャリアアップ転職などは、そこまでマイナスに評価されないこともあります。

4. 健康上の理由で団信に加入できない

団体信用生命保険(団信)に加入できないと、住宅ローン自体を組めない金融機関も多いです。持病がある方は、団信の告知内容を事前に確認しておくと安心です。最近は「ワイド団信」といって、通常より加入条件が緩和された商品を扱う金融機関も増えています。

5. 頭金が少なすぎる、物件の担保評価が低い

頭金がほとんどなく、物件価格の100%以上(諸費用込み)を借りようとするケースも、審査上は不利に働くことがあります。また、物件自体の担保評価が借入希望額に見合っていないと判断された場合も、減額されるか審査自体が通らないことがあります。

審査に通りやすくするためにできること

他社借入がある場合は、可能な範囲で完済・整理してから申し込むこと。信用情報に不安がある場合は、事前に自分の信用情報を開示請求(CICやJICCなど)して確認しておくのも一つの手です。また、複数の金融機関で事前審査を受けて比較するのも、現場にいた立場から見ても有効だと感じます。1つの金融機関で否決されても、別の金融機関では通ることは珍しくありません。

よくある質問

Q. 事前審査に落ちたら、もうその物件は諦めるしかない?

いいえ、金融機関によって審査基準は異なるので、別の金融機関で再度申し込んでみる価値は十分にあります。不動産会社が提携している金融機関以外にも、自分で他の金融機関を探して相談してみるのも一つの方法です。

Q. ペアローンや収入合算は審査に有利になる?

世帯全体の収入を合算できるため、借入可能額を増やせるというメリットはあります。ただし、どちらか一方の収入が大きく減った場合のリスクも増えるので、慎重に検討することをおすすめします。

まとめ

住宅ローンの審査基準は金融機関によって微妙に異なりますし、最終判断は各社の内部基準によるものなので、この記事の内容がすべてのケースに当てはまるわけではありません。あくまで元銀行員としての経験に基づく一般的な傾向として参考にしていただき、実際の審査については各金融機関の窓口にご相談ください。

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